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中性機能水について

阪神タイガースの快進撃は続いてますが、診療が暇だったのでブログを再開できました(少し複雑な気分)

治療方針にある「中性機能水」についての紹介です。
この中性機能水はもっと一般の診療所に普及してもいいと思えるものです。

アルカリイオン水の器械を家庭にお持ちの方は、そのアルカリ水の反対側の「酸性水」という所から出てくる水が、それに近いものだと思って下さい。これは水道水に塩を加えて電気分解し、強い殺菌力を持たせた水です。実はpH3.5位の数値であれば、家庭用アルカリイオン水の器械からできる酸性水であっても殆どのウイルスや細菌を死滅させる事ができます。これはあまり知られていない事だと思いますので、家庭用アルカリイオン水が家にある方は、その「酸性水」のpHの数値をチェックして頂き、pH3.5位(数値が小さい程、酸性度が高くなります)であればあらゆる滅菌処置に有効な水なのだという事を覚えておいて下さい。哺乳瓶やまな板などの殺菌などに大変有効です。風邪のウイルスにも有効ですのでうがい水としても使えますよ。(でも錆びの問題がありますので金属に繰り返し使用するのは避けた方が良さそうです。)

通常、歯科医院ではステリハイド系の薬剤での化学滅菌、そして高圧蒸気滅菌(オートクレーブといいます)の計2回の器具滅菌を行うのがですが、当院では最初の化学滅菌に酸性水をさらに進化させた中性機能水を使っています。中性機能水はpHを中性に戻しながら還元電位のみを高い数値に保っている為、高い殺菌力を保ちながら酸性水と違って金属の錆びなどの腐蝕から器具を守る事ができるのです。
一番素晴らしい所は、最終的にはその中性機能水は水に戻るので、環境に大変優しい滅菌が行えるという事です。ただ一般の薬剤に比べて物性に安定性がない(時間の経過と共に普通の水に戻る)ので、お役所としては正式な滅菌薬剤として認める事が難しいという一面があります。中性機能水に接触した瞬間に細菌は内臓破裂を起こして消滅してしまう、といった素晴らしい殺菌力を持っているのにあまり普及しないのはそのせいなのかもしれません。

当院では器具の滅菌に留まらず、手洗いからPMTCでの歯周ポケットの洗浄、根管内の洗浄、抜歯の創傷などの洗浄にまでこの中性機能水を使っています。11年前の設置以来、私の診療所に絶対欠かせないものになってます。最近この中性機能水を越える殺菌力を持つ「オゾン水」も登場しましたが、ゴム製品が痛むなどのデメリットもあるようで中性機能水に比べて用途は限られるようです。こんな使い勝手の良い環境にも優しい水を、何でみんなが診療所に導入しないのかをちょっと不思議に思っています。

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