私が子供の頃(歯科医院ストライキも限界になった小学校3年生頃でしょうか)
、ここから早く逃げたいと思いながら歯科医院の椅子に観念して座り、
横目でこそっと治療器具を見ながら、私は自分なりに色々分析していました。
その分析結果は・・・
歯を削る憎っくき器械はどうも2種類あるらしい!頭の小さいのと大きいの!
頭の小さい方が高い音が出て水も出て痛い!
頭の大きい方が音が低くて小さい頭のよりは案外痛くない。音が頭に少し響くけど。
だから治療の度に思ってました。どうせ治療するならあの大きな頭の方で治療してほしい!
お願いですどうか小さな頭の方は痛いから持たないでえ・・・と。
麻酔のない時代の歯科治療は本当につらかったですねえ。
小さな頭はタービンといいます。大きな頭はエンジンで、コントラとも呼びます。
患者さんが(やっぱり子供が見るのが多いです)術者の器具をちらっと見るのがわかると
いつも自分の子供の頃の治療器具分析を思い出します。
今はエンジンでエナメル質を切削できるものもあり、我々の間では5倍速コントラと呼ばれています。
あの甲高い音がしないので患者さんにとっては恐怖感が和らぐかもしれません。
私も症例に応じて使っていますが、タービンに比べて頭が大きく奥歯に使いづらいという欠点があります。
でもその5倍速コントラにしても「無音」というわけにはいきません。
タービンやコントラの機械音が歯科治療の恐怖感を倍増させているはずです。
タービンのメーカーに是非「無音タービン」の研究開発を希望します。