お子さんの口の中の健康を、どうか「長期的な視野」で見て欲しいと思います。
子供に虫歯ができたら、「とにかく早く治さないと!」と急いで来院して、うまく治療ができれば「ああよかった。」と終わりにしてまうお母さんが時々おられます。
今ある虫歯の治療ができるかどうかの心配はむしろ我々の方に任せて、お母さんは
「なぜこの子に虫歯ができたのか?」
「これからできないようにするにはどうすればいいのか?」
「そもそも虫歯はどうしてできるのか?」
「今の生活の中から虫歯になるリスクを取り除くには、何をするのが楽で確実な予防法か?」
そういう事を考えて欲しいと思います。
そして、乳歯は永久歯に生えかわるという事も、よーく考えて欲しいのです。
つまり・・・たとえ乳歯の時に虫歯が一杯でも、永久歯が生えてくる時期(5、6歳頃です)に虫歯になりにくい環境を口腔内に作っておき、実際虫歯を作らなければ、乳幼児期の乳歯の虫歯はきれいさっぱり抜けてなくなります。
ですから、もし乳幼児のお子さんの口に虫歯ができたとしても、お母さんはあわてずに
「よし、今度は永久歯が生えてくるまでに、口の中を虫歯になりにくい環境に変えていこう!」
「永久歯がもし虫歯になったら一生残るけど、乳歯の虫歯は抜けてなくなるんだから、もう一度この子を虫歯のない口にする事ができる。チャレンジしてみよう!」
という事のみに頭のベクトルを向けて欲しいのです。
その長期的な目で見た生活習慣の改善に取り組まれるなら、今ある虫歯を治療できるかできないかは、あまり重要な問題ではなくなります。
あ、唾液の説明がのびのびですね・・・