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歯科と医療

歯周病治療の歴史その2

1950年から、日本の男女共に平均寿命が70歳を越えた1972年頃までには、50歳以上で体が元気なのに歯がぐらぐらする、といった方が歯科医院を訪れるようになりました。

歯石除去などの歯周病治療を全く受けず、自己流の歯磨きを続けた場合、大体50歳前後から歯牙は歯周病にかかりやすくなります。
当時歯周病の治療など存在せず、しかも医学の進歩その他の要因で平均寿命が70歳まで伸びた為、歯の寿命の方が15年ほど短くなってしまったのです。

歯周病は歯石や歯垢内の細菌が原因では、という意見は当時からあったのですが、当時は超音波スケーラー(歯石除去の器械です。振動で歯石を除去します)のように患者さんに対して少ない苦痛で歯石除去を行える器械がなく、スーパーボンドのような一時的な歯牙の固定ができる材料も無かった為、歯周病治療といってもかなり理想論に近いものでした。
当時は歯科医院が少なく、そして歯科医院一軒あたりの患者さんが大変多い時代でもあり、沢山の患者さんの「何とかしてくれ」という要求に早急に答えなければいけない立場の当時の歯科医師にできるベストの治療は、「歯周病にかかった歯牙は、土台の骨が残っているうちに早目に抜歯して横の歯牙に歯周病が広がるのを食い止め、入れ歯を入れる。」というものだったのです。

明治時代の話ではありません。昭和40年代半ばまでは、歯周病の治療は「抜歯」が基本だったのです。今では考えられない話ですが、当時はそうでした。
勿論今と単純比較はできません。当時は今よりもさらに歯科医院という所は「怖い」所であったでしょうし、予防という概念が世の中に存在しなかったのですから、今の何倍も何倍も歯の痛みを我慢して、いくら歯の動揺があったとしても容易に歯科医院には行かなかったのではないでしょうか?ですから歯周病の末期症状になってから最後に歯科医院に行く人が大部分であった可能性もあります。(そんな統計はありませんのであくまで推測ですが・・・)当然そうなると治療として抜歯を選択せざるを得なくなるわけですね。

さあ、書いてるだけで暗くなってしまう時代はもう終わりです。いよいよ歯周病に打ち勝つ時代が幕を開けます!

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