歴史なんて大げさなタイトルを付けましたが、この歯周病ほど時代によって治療法が変化してきているものはないのではないかと思います。
まず1950年以前の、日本の平均寿命が60歳未満だった頃には、歯周病予防というものはありませんでしたし、もしあったとしても必要なかったでしょう。
60歳になると還暦のお祝いがあります。今なら只の特別な誕生日に過ぎないお祝いかもしれませんが、昔は「長生き」した事に対するお祝いだったのですね。
つまり60歳まで生きれない人が半数以上いた事になります。
今現在巷で言われている歯周病予防というものは、もっと正確にいえば「若い頃から歯周病予防に気を配り、色々実践していれば、80歳になっても今の歯の殆どを残す事が可能ですよ。」という意味です。
極端な話、歯が無くても生きてはいけます。そして多少不摂生をしても、50歳前後までなら大部分の人は何とか歯周病菌に打ち勝っていたのではないでしょうか。
その代わり歯石を取らない、歯磨きをしない口腔内は大変な口臭があった事が予想されます。
強烈なペパーミントの匂いの「仁丹」。
私は子供の頃、大人がどうしてこんなめちゃくちゃ辛い(子供の頃はそう感じました)ものを咬んでいるのか不思議でしょうがなかったのですが、あれは口臭消しだったのですね。