3mix―mp法という虫歯の治療法があります。

患者さんから時々この治療法についての質問を受けます。「ミックス」という言葉に何か暖かい響きがあるのでしょうか、麻酔もタービンも使わずに虫歯の治療ができる、といった素晴らしい治療法として一部の人には伝わっているみたいです。

私の個人的な意見ですが、3mix-mp法については疑問がいくつか。 
まず虫歯に羅患した所が歯科医師には見えているのに、それをあえて除去せずに薬剤を入れて封鎖する、という所に疑問を感じます。その感染歯質を除去すると露髄(神経が見えてしまうこと)しそうなのなら、今ではそれを除去しなくても各種レーザーでの無菌化治療も可能だし、それこそ以前書きましたヒールオゾンという治療法も出ているからです。 

麻酔もタービンも使用しない治療は確かに素晴らしいです。
でも虫歯に羅患したエナメル質は破折しやすい所もあります。虫歯の治療とはただ単に穴を埋めるだけではありません。その修復を完了した歯は、長期的な咀嚼運動や、時には自分の体重に匹敵するほどの負荷に十分耐えうる強度が必要になるのです。ちょうど杵と臼みたいなものです。だから奥歯の治療はその強度を確保するために通常金属が使用されるのです。その金属に負けて歯が割れたりしないように、そして金属が短期間に脱離しないように、虫歯を除去したあとの歯牙の形態を整える必要があります。

それにはやはりタービンが必要ではないのかなあ・・・
そして痛みを感じないように、やっぱり麻酔が必要ではないのかなあ・・・
と思うのです。

でもこの私の懸念を克服できる治療法がもしあれば、その時は誰よりも早くその技術をマスターしたいですね。     

投稿者プロフィール

武藏 泰弘
武藏 泰弘
むさし歯科医院 院長