昨日の毎日系TVの「これが世界のスーパードクター7」という番組で、東京の近藤隆一先生と共に「ヒールオゾン」という虫歯治療の器械が紹介されていました。
近藤先生は大変笑顔の素敵な先生で、以前口臭治療の講習会でお見かけして以来でしたが、少々やせられたようでそっちの方が気になってしまいました。
「虫歯の穴をオゾンの還元力を使って無菌化する。」というのがこの治療の素晴らしい所です。TVで紹介されていた初期の虫歯などではなく、むしろ根管治療(歯の根の治療です)や根尖病巣などにヒールオゾンは素晴らしい効果が期待できます。
ヒールオゾンは一年程前に灘区歯科医師会の学術講演会の演題として取り上げられていました。ドイツのKABOという会社の方から説明を受けたのですが、ヒールオゾンでなくてもCO2レーザーを使えば、多少の時間がかかるにせよ虫歯を無菌化できるので、厚生労働省の認可が下りていない器械をわざわざ購入するメリットはないなあというのが当時の私の感想でした。
無菌化したあとの修復は従来の方法と変わらないため、修復物の破折や脱離といった問題はそのまま残るのですが、ヒールオゾンは歯科治療の将来に明るい光を見出せる治療法である事に間違いありません。
私が子供の頃に熱望した「飲むだけで虫歯が治る薬」に一歩近づいたかもしれませんね。
(追記)ヒールオゾンの治療機器を製作していたKABO社はもう機器の作成を中止しており、ヒールオゾンは十分なエビデンスが得られないままになっています。