神戸市灘区、阪神岩屋駅前:虫歯をはじめ、歯とお口の病気予防に強い歯医者さん

電話予約
診療時間
アクセス
歯科と医療

今日は長文です。神戸市立医療センター 中央市民病院に望む事

神戸市立中央市民病院(旧称の呼び方です)はこれからどうなるのでしょうか?
神戸市民の1人として心配しております。

中央市民病院が今の場所からさらに不便な南側へ移転し、運営も一部民間に委託される事は皆様ご存知でしょうか。
現在の中央市民病院は4つの病棟からなり、それぞれの病棟の独立性が高いので(上から見たらクローバー型ですよね)
、病院として一部を機能させながらの大規模改修が可能なのに、なぜか移転の方がコストが安くつくという変な理屈をつけ、そしてその民間委託の入札は何と一社だけで、神戸製鋼と伊藤忠が99%という入札率で落礼しております。談合疑惑がぷんぷん匂う移転・委託事業です。

多分神戸市財政健全化という事を建前にして、実はまだ表面化していない医療産業都市構想の失敗を挽回させるなりふり構わぬ窮余の策と思います。神戸空港と先端医療スペースの街づくりをしなければならないポートアイランド第2期の中央には、医療スペースのシンボルとして、どうしても中央市民病院が必要なのでしょう。スパコンも誘致されるようですがまだまだ街づくりとしては足りませんからね。そして新しく病院を作る事ではなく「中央市民病院の移転」という事でないと、神戸製鋼とかに1000億円という高額で買ってもらえる事は無かったと思います。とにかく談合の疑惑はあれど、財政難の神戸市に1000億のお金が入ってくるのです。ここの所は賛否両論あるでしょう。このあたりの議論は政治家の方にお任せします。

ですが問題はここからです。
神戸製鋼と伊藤忠はこれから30年間の中央市民病院の、言わば「営業権」を手に入れたわけです。当然企業ですから今の赤字体質にメスを入れるはずです。
ですが神戸市民にとっての非常時の心の支え(と私だけが勝手に思っているのかもしれませんが)の市民病院が、企業主導で独立採算を目指し、赤字体質からの脱却を目指す・・・そんな事を私はやってほしくありません。
元々公立病院が赤字体質になってしまう元凶は、低く設定されている保険点数であって、中央市民病院に関しては放漫経営ではないと思います。国が医療費(保険点数)を引き上げる意思がない以上、病院の収入増加はあまり望めない現状があります。ですから中央市民病院は市民のニーズに答え続けて、その結果支出が収入を上回って赤字になり神戸市から不足分を補填してもらうなら、それは市民のニーズに答え続けた結果の「やむを得ない出費」であって市民の為に必要な支出と思うのですが・・・

民間の病院が黒字なのだから市民病院も黒字化できるはずというのでしょうか。そもそも役割が違うのでは、と思います。独立採算を目指すという事は赤字部門の縮小と黒字部門の拡大ですから、今以上に慢性期入院患者への退院、転院のプレッシャーが増加したり、あるいは人件費の削減により医師やスタッフのマンパワーの量の低下が懸念されるという事です。赤字部門の科が縮小されたりするかもしれません。
でも、そこまでして市民病院は黒字化しないといけないものなのでしょうか?何度も言いますが全ての元凶は「低く設定されている保険点数」です。国がここを変える気が無い以上、地方自治体がその国の失政(あえて失政と言わせてもらいます)を補うのはむしろみんなの為になる事と思うのですが。

ですが事態はどうも私の願いとは別の方向に進みそうなのです。新病棟なのにベッドの数が減るというのはもう決まっています。それだけでも大事ですが市民病院という名前なのに、中味は先端医療に重点をおいた病院に変わってしまうのでは、という懸念があるのです。

私の上の弟の命を助けてくれて、下の弟を眼科医として一から鍛えてくれて、何より私の母が癌と闘い,、天国へ旅立ったのがこの神戸市立中央市民病院です。
私の思い入れは他の病院よりも深いものがあります。
中央市民病院の基本理念の五つの柱の一番最初に書いてある言葉は「患者の人権と生命の尊厳を尊重した医療を行う」です。今のままの市民病院の姿で我々に安心を与え続ける存在である事を切に望みます。

関連記事

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP